個人事業主が経費にできるもの一覧|勘定科目の例と判断のポイント

2026年10月28日更新

個人事業主やフリーランスが経費にできるのは、事業のために使い、売上を得るために必要だった支出です。経費を正しく計上すれば、所得が減り、その分だけ所得税や住民税の負担も軽くなります。

本記事では、経費にできるものを勘定科目ごとの一覧で紹介し、判断に迷いやすい支出の考え方について解説します。確定申告の準備を始めたい方や、どこまで経費にしてよいか不安な方は、ぜひ参考にしてください。

経費にできるものの一覧

個人事業主が経費にできる主なものは以下の通りです。

勘定科目経費にできるものの例
地代家賃事務所や店舗の家賃、駐車場代
水道光熱費事務所の電気代、ガス代、水道代
通信費スマホ代、インターネット回線代、切手代
旅費交通費電車・バス・タクシー代、出張の宿泊費
消耗品費文房具、10万円未満のパソコンや備品
接待交際費取引先との会食、手土産、お祝いやお見舞い
会議費打ち合わせ中の飲み物や軽食
新聞図書費仕事で使う書籍、新聞、有料の情報サービス
広告宣伝費チラシ、Web広告、名刺の作成費
支払手数料振込手数料、販売サイトの手数料、税理士への報酬
外注工賃仕事の一部を外部に依頼した費用
租税公課個人事業税、事業用の固定資産税、印紙代

勘定科目の名前は、会計ソフトによって多少異なります。大切なのは、毎年同じ支出を同じ科目で記録し続けることです。

判断に迷いやすい支出の考え方

判断に迷いやすい支出は以下の通りです。

  • 自宅の家賃や光熱費、スマホ代
  • 車にかかる費用
  • 飲食代
  • 服や身の回りの物

順に解説します。

自宅の家賃や光熱費、スマホ代

自宅で仕事をしている場合、家賃や光熱費、スマホ代のうち、仕事で使った分だけを経費にできます。仕事とプライベートの割合で分けることを「家事按分」といい、使用面積や使用時間などの根拠をもとに割合を決めるのが基本です。家事按分計算ツールを使えば、根拠をまとめた計算表も作成できます。

車にかかる費用

ガソリン代や車検代、自動車保険料なども、仕事で使っている割合に応じて経費にできます。走行距離の記録をつけておけば、割合の根拠を説明しやすいでしょう。

飲食代

取引先との会食や打ち合わせの飲食代は、接待交際費や会議費として経費になります。一方で、ひとりでとるランチや、家族との外食は経費にできません。誰と、何の目的で食事をしたのかを領収書にメモしておくと、あとで見返したときに困らないはずです。

服や身の回りの物

普段も着られる服は、仕事で着ていても経費にするのは難しいと考えましょう。作業着や制服、撮影用の衣装など、仕事でしか使わないものであれば経費にできます。

経費にならないもの

個人事業主が支払っていても、経費にならない主なものは以下の通りです。

  • 所得税、住民税
  • 国民健康保険料、国民年金保険料
  • 交通違反の罰金や延滞金
  • 生活費や、事業と関係のない買い物

国民健康保険料や国民年金保険料は経費にはなりませんが、確定申告で「社会保険料控除」として所得から差し引けます。支払った金額がわかる書類は、経費の領収書とは分けて保管しておきましょう。

10万円以上の備品は減価償却が原則

パソコンや機械など、1つ10万円以上の備品は、買った年に全額を経費にするのではなく、使える年数に分けて少しずつ経費にしていくのが原則です。これを減価償却といいます。

ただし、青色申告をしている個人事業主には特例があります。2026年4月1日以後に取得した40万円未満の資産であれば、年間の合計300万円までを買った年に一括で経費にすることが可能です。20万円未満の資産を3年間で均等に経費にする方法もあるため、事業の状況に合わせて選ぶのがよいでしょう。

領収書と帳簿の保存

経費の領収書やレシートは、確定申告をしたあとも保存が必要です。保存期間は、帳簿は原則7年、領収書などの書類は種類に応じて5年または7年とされています。メールなどで受け取った領収書のデータは、電子帳簿保存法により、データのまま保存しなければなりません。

まとめ

個人事業主が経費にできるのは、事業のために使い、売上を得るために必要だった支出です。自宅の家賃や車の費用など、プライベートと共用しているものは、使った割合に応じて経費にします。

経費を毎月記録し、勘定科目ごとに集計しておけば、確定申告の時期に慌てずに済みます。領収書にメモを残す習慣も、あわせて身につけておきましょう。

参考:少額減価償却資産の特例(マネーフォワード クラウド)

日付・勘定科目・金額を入れるだけで、経費を科目ごとに集計できます。月ごとにまとめておけば、確定申告の準備がぐっと楽になります。

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